全日本学生コンクール全国大会を審査して

全日本毎日学生コンクール全国大会を審査して
この2日間皆さんの演奏を楽しませて頂きました。
1日目は午後から高校生部門でした。
高校生はもう演奏する曲は大学生、いや時間制限はあるものの大人の演奏する曲と変わらなくなっています。
演奏テクニック(技術)も皆さん素晴らしいものを持っていました。
後は音楽的なテクニックでやはり差がついたように思います。
それと全部門に言えますが選曲も大切ですね。
テクニックがいくら達者でもまだ高校生、、。内面的に高度な精神を
要求される曲はなかなか難しいと評価される可能性がありますね。
作曲家の意図、楽譜に書かれた見えない音楽を考えて弾かなくては
クラシックではなくなってしまいます。
その中で、個性を出していかなくてはいけません。
難しい問題ですが、これだけ技術力がアップしてきているので
自分の感じるままに弾く・・・これでは「才能のある子だ!」と思っても
点を出せない・・そんな気がいたします。
●音色、構成力、フレーズなど全てがバランスよく
完成されなくてはいけないと思いました。
次の日の小学生部門
ここでは選曲も多少あるとは思いますが、テクニック派か音楽性派
のどちらにまだ偏っている子が多い気がいたしました。
それぞれの力を発揮出来る選曲が多く良いと思いました。
ただこれからはバランスよく成長してもらいたいですね。
皆さん可能性があり点がつけにくかったです。
●まず音色、音と音の間の意味があるかが大切だと思いましたね。
中学生部門
何故かリストが多かったです。
曲もまるで高校生部門のようですね。
先ほどにもあったようにこのクラスになると構成力、作品の意味も
大変重要になってきます。ただ上手く弾くだけでは駄目になってきます。
今回リストで弦を切ってしまい、急遽、休憩をとりました。
とっさの判断で張り替えを判断した渡辺先生には感服です。
やはり、完成度のあった方が良い結果になったと思います。
●フレーズとフレーズの音楽、色彩感があると良いと思いました。
全体的にみて
重音の音楽的テクニックが無いと思います。
重音にも幅広い音色があります。皆さん単音ばかりに気が言っている気がしました。
派手な曲を弾くと良いのではなく、派手な曲を上手く自分の演奏にしてという事です。やはり自分にあった曲、ある程度年齢にあった曲、で選曲してほしいですね。テクニックがあってもより音楽の方が感じられる演奏をしてもらいたいですね。このコンクールの良いところは毎年あるという事です。
4年に1度なら・・・待たなくては行けません。
同じ部門、3回チャレンジ出来ます。ですから自分の可能性や、失敗を克服するため、目標としてほしいですね。
それぞれの先生の評価は一部ですが新聞に発表されます。
私も辛い点を付ける方ですので・・よろしく(笑)
このコンクールは終わった後、先生方にコメントを個別に聞けます。
先生たちが2つの椅子の片方に座り、聞きたい先生の横に座って、、お見合いパーティみたいです。(笑)
私は今回の演奏よりも今後勉強してほしいテクニックや練習の仕方を話すようにしています。私も経験ありますが、出来ない事はわかる、どうすれば良いのか?! 若いときに悩みました。だからこそ具体的にこうすれば良くなる!そんな事を話すようにしています。はっきり言います。おだてたりしません。
書いているメモも見せたりします。上手くなってほしいからです。
皆さんこれからですもの。おかげで気がついたら先生方はいなく後片付けのなか話していました・・・・。私の話を聞いた皆さんが上手くなってくれる事を
心から望みます。